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[2006.7.26 更新]

鳥インフルエンザ

  鳥インフルエンザの本質は何なのか。何が怖いのか。新聞やニュースを最近にぎわせている鳥インフルエンザとは何なのか。それが何故それがそんなに騒がれているのか。


警鐘
鳥インフルエンザ―人への感染はあるのか―


○鳥インフルエンザは「人獣共通感染症」である

A型インフルエンザウイルスの「宿主」;野生のカモ等

A型インフルエンザウイルスの宿主動物とHA及びNA亜型の分布

宿主動物と、そのHA及びNA亜型の順に列挙します。カモ:H1〜16とN1〜9のすべての型、ヒト: H1N1, H1N2, H2N2, H3N2, (H5N1), (H7N3), (H7N7), (H9N2)、ニワトリ: H1〜7, 9, 10型とN1, 2, 4, 7型、ウマ: H3N8, H7N7、ミンク:H10N4、アザラシ: H3N3, H4N5, H4N6, H7N7、クジラ: H1N1, H13N9、アジサシ(水鳥): H1〜7, 9〜13型とN1〜9のすべての型、七面鳥: H1〜10型とN1〜9のすべての型、アヒル: H1〜12型とN1〜9のすべての型、ブタ:H1N1, H3N2,H4N6,(H1N2)

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○鳥から人への感染

  • 鳥インフルエンザが人に感染する可能性は低い、が・・・
  • 鳥インフルエンザが流行すると鳥から鳥への感染が広がり、ウイルスの増殖が繰り返されるなかで 遺伝子の突然変異 も起こり、人に対する感染力を獲得したウイルスが生まれてくる可能性がある。( 変異ウイルス)

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○新型インフルエンザの「素」は野生のカモ等が持っている

  • A型インフルエンザウイルスは広く自然界に分布しており各種動物に固有のHAとNAの亜型のウイルスが存在する。
  • 現在、人の社会にはH1、3及びN1、2の亜型のウイルスが存在している。
  • 野生のカモ等には、HA亜型(1〜16、NA亜型(1〜9)が存在しており、これが新型インフルエンザウイルスの「素」となる。

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○新型インフルエンザの出現経路

(トリインフルエンザウイルスがヒトに感染するウイルスに変身)

  1. 鳥の中で鳥インフルエンザウイルスの変異が蓄積され、人への感染力を獲得し人に感染する。人から人への伝播の性質を獲得することにより新型インフルエンザウイルスとして人のあいだで大流行する。
  2. 鳥とヒトの両方のインフルエンザウイルスがブタに同時に感染し、ブタの体内で両方の遺伝子が混じり合うことによって、鳥インフルエンザウイルス由来の遺伝子(HAやNA等)を持った新しいヒトインフルエンザウイルスが誕生する。
  3. 鳥インフルエンザとヒトインフルエンザの両方に感染した人の体内で、ウイルスの交雑が起こり、新たなウイルスが誕生する。

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○新型インフルエンザ出現例

過去における2004年までの新型インフルエンザについては、1918年にA/H1N1型のスペイン風邪、1957年にA/H2N2型のアジア風邪、1968年にA/H3N2型の香港風邪、1977年にA/H1N1型のソ連風邪が出現している。これらのインフルエンザは、鳥インフルエンザウイルスとヒトインフルエンザウイルスとの遺伝子交雑で生じた、新型ウイルスによってもたらされたものである。なお、香港風邪とソ連風邪については、現在は多くの人が免疫を持っている通常のインフルエンザとなっている。また、鳥インフルエンザの人への感染例(散発例)としては、1997年に香港で確認されたA/H5N1型をはじめ、1999年に香港でA/H9N2型、2003年に中国、香港でA/H5N1型、同年のオランダ、ベルギー、ドイツでA/H7N7型が報告されている。その後も2004年にベトナム、タイでA/H5N1型、同年のカナダでA/H7N3型が報告されている。

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○インフルエンザウイルスの基本構造


(インフルエンザウイルス模式図)
インフルエンザウイルスの表面には赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という二種類の糖タンパクがスパイク状に並んでいる。
これは宿主の細胞に取り付くときや、複製を終えて宿主の細胞から出て行くときに重要な役割りを果たす表面タンパクである。このHAやNAの情報をになう遺伝子は突然変異により変化しやすい。これらの遺伝子に突然変異が起きると、HAやNAが部分的に変化した変異ウイルスとなり毎年の流行を引き起こすこととなる。

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○インフルエンザウイルスのタイプ

インフルエンザウイルスはA型、B型、C型に分類され、A型にはさらに亜型と呼ばれる型が存在する。H1〜H15の亜型のほとんどは弱毒株といわれるウイルスであり、カモなどの水鳥はこれらのウイルスを体内で維持し、発病はしない。また、ニワトリなどが感染した場合は呼吸器・腸管でウイルスが増殖するが、ニワトリは無症状である。ただし、H5型やH7型等の変異株とよばれる型は、強毒株ウイルスといわれ、高病原性鳥インフルエンザウイルスもこれに含まれる。ニワトリ・七面鳥等がこれらに感染すると、ほとんどの臓器でウイルスが増殖、卵も含めて全身感染し、1〜2日で死んでしまう。また、B型とC型については通常ヒトのみが有するウイルスであり、感染した場合は通常のインフルエンザの症状がみられる。

カモ等は、多種類のA型インフルエンザウイルスを有するが、人はA型インフルエンザウイルスの一部と、B型、C型インフルエンザウイルスを有する

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○A型インフルエンザウイルスのタイプ

HAには16亜型が存在|NAには9亜型が存在 144 通りの組み合わせを持つウイルスの存在が考えられる

例)「A / H7N1」と表されるウイルスは、A型ウイルスでHは7番目の亜型、Nは1番目の亜型を持つウイルスということである。

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○鳥インフルエンザの広がり


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