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ノロウイルスによる感染症(感染性胃腸炎)と食中毒


感染症情報
[2006.8.1更新]

ノロウイルスによる感染症(感染性胃腸炎)と食中毒

ノロウイルスは、食中毒として発症する場合と感染症として発症する場合との二面性を持っています。
 


ノロウイルス電顕写真(8万倍)
(神奈川県衛生研究所撮影)




主な症状
 潜伏期は1〜 2日であり、吐気、嘔吐、下痢が主症状である。

 腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛などを伴うこともあります。一般的に症状は軽症であり、治療を必要とせずに軽快しますが、老人や免疫力の低下した乳児では死亡例の報告もあります。


ヒトへの感染経路
 ノロウイルスの感染にはヒトの糞便中に排泄されたノロウイルスが下水から河川を通り海に流れ込み、カキなどの貝類に蓄積し、汚染された貝を喫食することにより感染する場合と、ノロウイルスに感染した調理従事者等の手を介して食品を汚染し、汚染された食品を喫食することにより感染する場合(ノロウイルスによる食中毒)があります。また、それ以外には、食品を介さず吐物や便などの排泄物からヒトが直接感染を受けたり、手指等を介した経口感染(ノロウイルスによる感染症)などがあります。


感染予防のポイント
 ヒトへの感染経路で述べたように、ノロウイルスは口から飲み込む(経口感染)ことによって感染し急性胃腸炎症状をひきおこします。

【経口感染を防ぐポイント】
1. 食材を加熱調理( 85℃、1分以上)する
2. 石けんを使用し、十分な手洗い(消毒)を励行する
特に調理の前、食事の前、トイレの後!に注意
3. 下痢、嘔吐などの症状がある場合には、調理、盛り付けには従事しない
4. 生鮮食品(野菜、果物など)を十分に洗浄する
5. 清潔な器具、容器を使用する
6. 盛り付けや配膳などの作業時には手袋を着用する
7. 嘔吐物や排泄物は衛生的に処理し消毒を行う
使い捨て手袋を使用して処理すること、処理時の使用した雑巾、嘔吐物や排泄物が付着した衣類は必ず消毒する

ていねいな手洗い方法(神奈川県茅ケ崎保健福祉事務所 資料提供)
 
汚物の取り扱い方  (神奈川県茅ケ崎保健福祉事務所 資料提供)


集団発生予防の対策
  冬期に発生する食中毒の原因として従来ノロウイルスが注目されてきましたが、感染症法で定められている感染性胃腸炎(感染症)の病因物質としてノロウイルスを特定した事例は神奈川県では多くみられませんでした。そこで神奈川県茅ケ崎保健福祉事務所が、医療機関及び茅ヶ崎市内保育園の協力を得ながら平成14年度、15年度に実施した調査結果からの発生予防対策の知見を紹介します。

平成14年度調査「ノロウイルスによる感染性胃腸炎の実態把握と予防への取り組み」 (平成16年度研究報告)

平成15年度調査「ノロウイルス感染症に関するリスクアセスメント事業 (平成15年度地域保健特別事業(茅ヶ崎福祉事務所))


この調査から得られた知見
  • 冬期に多発する感染性胃腸炎の大部分はノロウイルスが原因と考えられます。
  • 冬季の下痢・嘔吐症状は、貝類の喫食による食中毒事例より家庭内や集団施設内でのノロウイルスによるヒト−ヒト感染が疑われる事例が上回ります。
  • ノロウイルスを保有する家族がいる場合、同一家族内において家族内感染が起きる割合が高く、適正な汚物処理と手洗い等の励行が求められます。
  • 特に、家庭における嘔吐物・便処理及び便器等の洗浄に際しては、一般的に石けんや洗濯用洗剤のみを使用していることが多いので、消毒剤である次亜塩素酸ナトリウムを使用することが有効と考えられます。
  • 保育園にノロウイルスの保有者がいる場合、同一クラスの園児に感染し、順次、別クラスへの感染が拡大する可能性を持つことがあります。
  • 一般的にはノロウイルスによる胃腸炎症状は軽快し重症化することはありません。
  • 発生予防のため今後の保育園等集団施設の感染症対策を提言します

ノロウイルス食中毒予防に関するQ&A(厚生労働省)

ノロウイルス(国立感染症研究所感染症情報センター)
    http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/index.html




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